～　ロンドンのお薦めパブ　～

UXBRIDGE
THE　THREE　TUNS
オックスブリッジ
ザ･スリー・タンズ





2016年2月に訪れたロンドンで
久しぶりに「良いパブに出会えたな～」と思った、
今回はちょっとロンドンの外れ

ご紹介していますお宿“マーガレット（故アン）宅”から
簡単に行けるパブをご紹介いたします





パブは元々「パブリック／公共の」から来ていることは
よく耳にされることと思います

しかし、実際はその地域に住む人々が集う場所、という
この言葉は時折俗に言う
「いちげんさん」には
当てはまらないことがまれにあります

それはその扉を開けた瞬間に
肌で感じるもので
おそらくそれは人それぞれに思うこと

特別敏感な感性を持っていない私でも
時折実際に入った瞬間
残念ながら“さようなら”と
帰りたくなるようなパブも多々ありました


パブでいただくギネスビールは最高！です
クリーミーな泡立ちはサーバーで入れる醍醐味


そして、それはロンドンや大きな街の方が
元々フレンドリーでない部分もあるので
そういうものか・・と思ってしまえば
何てことはないし、
それもまた一つの旅の思い出、と言ってしまえば良いのかも




それでも、限られた旅程の中で
1回1回の食事が大事だと思えば
少しでも居心地良い時間であれば
きっとまた行きたくなる、というのが心情

美味しいお料理は空気も大事、と思います



パブでの夕食の一皿
チキンとマッシュルームパイ
美味しかったけれど、
いただいて早々に帰宅したパブでの夕食

以前から行きたかったけれど、
ドアを開けて入った途端
躊躇した気持ちのまま食事して後悔したパブで・・




今回のパブは
内部の状態も程よく分かれた部屋になっていて
「いちげんさん・旅行者」でも
居心地良く過ごせる、

また、そうでなくてもスタッフの対応や
のんびりとそこで過ごしているお客さん達の空気が
“また、来たいな～”と思わせてくれた、
そんなパブをご紹介いたします

　～　ザ・スリー・タンズ　～

：：　THE　THREE　TUNS　：：



THE　THREE　TUNS
折りしもラグビー六カ国対抗戦の真っ最中
左からウェールズ、アイルランド、イングランドの旗が飾られています


地下鉄ゾーン5のB&B
マーガレット（アン）の宿は
Metropolitan線とPiccadilly線の2本が利用できる
Rayners Line駅が最寄りになります

この2本の地下鉄の終点になるのが
Uxbridge（オックスブリッジ）という駅です


終点のUxbridge（オックスブリッジ）駅


ここは終着駅なので、
再びこの駅からMetropolitan線とPiccadilly線が
出発して行きます

丁度Rayners Line（レイナーズレーン）から
下ること約10分

この終点駅の改札を抜けたほぼ向かいに
ご紹介するパブ
THE THREE TUNS（スリータンズ）があります



Uxbridge駅前　広場


場所としては解りやすく、
駅の改札口を抜けたら前方左手に見えてくる
木組みの建物が目指すパブです

私が丁度訪れたのは
帰国日の日曜日

イギリス、ロンドンでの最後の食事だったので
ちゃんと食べたいな～と思っていたとき

Ｕｘｂｒｉｄｇｅは駅を出ると左の並びに
大きなショッピングセンターもあり
それに沿って賑やかな商店街があるので
カフェがあるかもしれない、とやってきました

しかし、平日はこのようにお店が開いているのですが・・


夏に訪れた時は平日だった
Ｕｘｂｒｉｄｇｅの商店街


“しまった・・”
日曜日はまだまだ普通の商店街は
お休みが多いのですね・・

ショッピングアーケードの中は
そういう意味でもお子さん連れの家族も多く
とても賑わっていました

そんなこともあり、
駅前で見かけたパブのボード

“Ｓｕｎｄａｙ Lunch”

今までも何度かパブで挑戦したけれど
中々食事の美味しいパブは
予約でテーブルが一杯になってしまったため
行きそびれてしまっていました

もしかしたら、12時から始まるので
その時間に行けば一人くらいテーブルがあるかも・・・と
期待して静かな町をぶらつきました


ＴＨＥ　ＴＨＲＥＥ　ＴＵＮＳの入り口の看板
サンデーローストのメニューが！



このサンデーロースト（Sunday Roast）とは
イギリスの伝統的な食事で
日曜日（正午過ぎの昼食）に供され
ローストした肉（一般的には牛肉、鶏肉、羊肉、豚肉）と
ジャガイモにヨークシャープディングが
野菜などの付け合せと一緒に
グレービーソースで出されるお料理です


一般的なサンデーローストの一皿
wikipediaより


由来の「サンデーロースト」とは
地主が農奴に一週間の働きを労って
毎週日曜日に雄牛のローストを与えたことから始まる、とされています

現在ではベジタリアンのために
肉の代わりにきのこだったり
ナッツローストを代用にすることが多いそうです





残念ながらナッツ・ローストはまだ見たことも
食べたこともないのですが、
上はＢ＆Ｂの朝食で特別に出してくれた
（ベーコンの代わり）
特大マッシュルームのロースト

（故アンがベーコンの苦手な私のために出してくれました
日本ではここまで大きいものは
まだ見たことがありません）


香りもとてもよくて
何よりも肉厚で食べでがあり、
これならお肉の代わりを充分代用してくれるでしょう！


旅の最後の食事を賭けて
12時を少し過ぎた頃
このパブに戻りました



パブ看板「3つの樽」



“3つの樽”という名前のＴＨＥ　ＴＨＲＥＥ　ＴＵＮＳは
正面の入り口は16世紀の造りとされ、
その内部の奥は17世紀に拡張された、と言われています

パブの名前も昔はここでウィスキーを作っていたか、
ビールを醸造していたか・・
樽を使っての商売をしていたのでしょう





パブの入り口を入ったところです

手前側はテーブル席はあり、
奥は1段下がったところにもテーブル席が見えます
その間にはカウンター（注文はここ）と
スタッフがいました

まだこの入り口付近のテーブルエリアには
僅か1組のお客しかいません

早速スタッフへランチは大丈夫？と聞くと
“もちろん！好きな席に座って！”と
感じの良い笑顔で答えてくれました

早速窓側の外が見える席に着いて
先ずは飲み物を

中央カウンターでギネスビールのハーフを頼みます



ギネスのクリーミーな泡立ちは
パブならでは！のお楽しみ！


その時にスタッフへ食事の注文はどこで？と
決まっていればここで、とのことだったので
本日のランチメニューのサンデーロースト、
ビーフ、ポーク、チキンから
私はチキンを選びました

　　　　


ソースの種類が
①アップルソース②ミントソース③グレービーソースだったので
ここはグレービーソースを・・




初めてのパブでのサンデーローストランチを
楽しみに待ちながら
ビールと本と一緒に
席からちょっと周りを見渡します


商店街へ向かう通りの風景


この日は2月後半だったのですが、
昨日までは本当に雨、大風で寒い日だっただけに
晴れていないまでも
妙に暖かく感じる日でした

商店街のお店は開いていないので
人通りは少ないのですが
こうしてのんびりと外の風景を眺めながら
待つ時間がいいな～と感じたとき

“あ、ここのパブって居心地が良いんだ・・・”と気づきました




丁度一昨晩前に行ってみたパブが
どうにも落ち着かず
内装も歴史ある見ごたえのある場所ではあったのですが
何か椅子の上のおしりが早く帰りたがっているような気がして
オーダーした食事が来るまでの時間、
それを頂いている時も
何故か一人だけ宙に浮くような感じが拭えませんでした・・




しかし、このパブはのんびりとした空気が流れ
来ている人々もご近所のカフェで寛いでいるような雰囲気で
待っている時間も安心できる、そんな空間でした




その後続けて
おばあさん二人連れが同じように
食事に来たようで
席に着く前にカウンターへ進んでいきます

そして、次のお客様は続けて
おじいさんのお一人様

初老のご夫婦・・と年齢層の高い人たちが
サンデーランチに来ています


そして、お待ちかねのオーダー
私のサンデーランチが来ました！




チキンのもも、にんじん、グリーンピース、
ポテト、ヨークシャープディング＆グレービーソース


熱い皿に気をつけてね！と
先ほどとは違う笑顔の可愛いお嬢さんのスタッフが
置いてくれます


この日のランチ
サンデーロースト￡7.50　ギネスハーフパイント￡1.75也





最後の昼食に相応しく
ヨークシャー・プディングはさくさくでちゃんとパイ！
にんじんは適度に柔らかくいくらでも入りそう


にんじんの甘さがしっかりと残っています！

グリーンピースも硬さを残しての茹で加減
豆の美味しさが光ります！

主役のチキンのもも肉は
皮が薄くパリっとしていてジューシー
グレービーソースとよく合っている

そして、何よりも美味しかったのは
ポテト

　


外側がパリッとしていて
中はほくっ

少し粉を付けて外側を高温でパリッと揚げて
中はほっこり・・絶妙な美味しさでした

今回の旅の中で1番美味しいポテトでした！

お隣のテーブルのおじいちゃんのお肉は
ローストビーフ

厚みのあるビーフ肉は2枚
すごいな～と見ながら
先ほどのおばあちゃんお二人組みのお一人は
ローストポークらしくアップルソースがちょっと見えました



お隣の席テーブルのお客さん達と内装


あとで調べたこのパブのこのスペースが
古い造りであることがよく解ります

大きな梁と傾いた天井

おばあちゃん達の奥には小さな古い暖炉がありましたが、
使われている様子はありませんでした



壁にかけられたランチメニュー


壁には伝統的なパブランチ
“Ｐｌｏｕｇｈｍａｎ’ｓ　Ｌｕｎｃｈ”があるっていうことは
おそらく平日のランチや夕食にも何かあるに違いない

プラウマンズ・ランチは
通称「農夫の昼食」と言って
数種類のチーズ、ピクルス、パン、という簡単な一皿ですが
ランチとしていただくには結構美味しい！





メニューにもチーズの種類が
チェダー、エダム、ブリー、スティルトン、とあります

次はこの一皿に頼んでみたいな・・と思います




結局一生懸命食べましたが、
最後の一口がどうしても入らなかった・・・

グリーンピースの海は食べても減らないし、
ポテトの山はなくならない・・
それでもにんじんは抵抗なくあの量が入った、ということは
ビタミンが沢山取れた、ということでしょう

本当に美味しい一皿でありました


帰りにトイレに寄ろうと思って
入り口からのカウンターを抜けたら
もう1段下がった部分が大きなサルーンになっていて
そのバーカウンターのみならず
テーブル席にも人が沢山いたことに驚きました！
（この部分が跡から造られた17世紀に加えられたスペースでしょう）

ここではおしゃべりの渦がぐるぐるしていましたが
私の座った入り口近い場所は静かで
お年寄りの多いテーブルでした

きっと奥のスペースはいつもの常連さん達のたまり場
静かにしたい人たちは
手前のテーブルかもしれません

最後まで見送ってくれた
スタッフさんはどのお嬢さんも元気で感じがよく
また、お年寄りが気軽に食事に来ているパブは良いな～と思いました


お一人様でも旅する人達でも
居心地の良さを同じように感じていただければ嬉しいです

また、マーガレット（アン）の宿での滞在で
食事に、と思った際には
中心地へ出るよりも
思い切って終点まで行ったこの町まで行ってみるのもお勧めです！










旅のお食事はとても重要だと思います

出来るだけ美味しい場所を御案内できたら、と思います

どうぞ、このページに関するお問い合わせやご意見をお待ち申し上げております







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